アネマリ結婚相談所の宮﨑なおです。
アラフォー38歳で婚活開始→マッチングアプリで惨敗→IBJの相談所に移籍し40歳で無事成婚した仲人です。
ペアーズで、 肉食系男子の38歳建築士に続いて4人目に出会ったのは、39歳のエンジニア。
この回で学んだのは、やはり婚活はさっさと会ってナンボということでした…。
【1人目】41歳・薬剤師
【2人目】43歳・Webディレクター
【3人目】38歳・建築士
【4人目】39歳・エンジニア ←今回はこの話!
【5人目】43歳・看護師
※個人の特定を避けるため、お相手情報には若干のデフォルメを入れております。
異色の経歴、優秀そうなエンジニア
- 出身:三重県
- 住所:三重県(実家暮らし)
- 身長:168cm
- 年齢:39歳
- 学歴:大学卒
- 職業:組み込みエンジニア←起業(塾経営)←エンジニア(海外駐在経験あり)
- 年収:600〜800万円
- 趣味:カーレース・車いじり・プログラミング
ある時、東京の私に三重県の男性から来た”いいね”。
何かの間違いかと思いましたが、プロフィールには、
“今は愛知のIT企業に勤務していますが、東京の外資IT企業(社員1000名以上)への転職が決まっており、●月に上京予定です!”
と書かれていました。※●月は約2ヶ月後。
上京を見越してのお相手探しといった感じでしょうか。何とな〜くの気持ちでマッチングしてみました。
※趣味がカーレーシングだったので、イラストはそのイメージでいきます。
マッチングありがとうございます。●●(名前ニックネーム) と申します。
過去の経験(Omiai38歳エンジニア)から、エンジニアという職業にあまり高いコミュニケーション力は期待していなかったのですが、いざやり取りしてみると意外と悪くはありませんでした。←失礼w
ベースに多少の不器用さはありつつも、受け身や俺通信でもなく、自己開示と質問のバランスがよくて、話題も提供してくれる。
また、少し異色の経歴(↓)も興味をそそりました。
・元々エンジニアでキャリアスタート(東京)
・エンジニアとして海外駐在も数年経験
・以前より起業にも興味があった
・フランチャイズで塾経営してみた(三重)
・数年後、塾を畳んで再就職(三重)
・組み込みエンジニアをしている(三重)
・東京の外資企業からヘッドハンティング
・上京を予定している
見るに、起業家気質のエンジニア。逞しくて、優秀そうです。
公務員や大企業にお勤めの人より、こうしてどこでも通用する(容易に再就職もできる)ポータブルスキルを持ちつつ、やりたいことにチャレンジできる人の方に安心感を感じるのは私だけでしょうか?
とはいえ、現時点では三重県在住。上京までは約2ヶ月。
(そのうちフェードアウトするかされるだろうな)
ここまでのアプリの経験からそう思いました。そして、さして期待もせず、暇つぶし感覚でやり取りしてみることに。
しかし、それから約2ヶ月間、39歳エンジニアからは1日も欠くことなくメッセージが送られてきました。しかも、内容も程よくて、私もストレスなく応じることができました。
突然のフェードアウトが当たり前のアプリの世界に慣れきって、冷めた気持ちで過ごしていた私に、39歳エンジニアのマメさ・誠実さは新鮮に映りました。
(他の男性とは違う!)
約2ヶ月のやり取りの中で、39歳エンジニアの人柄含めた周辺情報もさらに深く知ることができました。
・数年前まで彼女がいた(恋愛経験アリで安心)
・妹家族の甥姪を可愛がっている(愛情深そう)
・実家の父母や祖父母との関わり(家族仲にも問題なし)
・同僚や仕事について(社会性と能力も◎)
・転職予定の外資の事(スキル高そう)
・元々東京に住んでいた時の思い出(土地勘あり)
・好きな本の紹介と感想(知的な感じ)
なかなかよい感じではないでしょうか。引っかかるところは特にありません。
一方、趣味の領域では、
・もう一つの顔はレーサー
・マニアレベルで車好き
と、(男の子なら誰しも乗り物好きというのは分かりますが…)なかなかガチ勢のご様子。
そこに属性の違いのようなものは感じていました。あえていうなら、クラスにいたら友達になってないような。
とはいえ、趣味だけで判断するのはナンセンスなので、変わらずメッセージは続けました。
2ヶ月の時を経て、いよいよアポへ
約2ヶ月にも及ぶ毎晩のやり取りを経て、関係性を育んだ私たち。
とうとう上京まであと1週間というタイミングで、
なおさん、僕は●日が引っ越しです。東京に行ったら、お茶して頂けませんか?
アポに誘われました。ここまで長かった分、感無量です。笑
ちなみに、こちらへは愛車と一緒に越してくるそうで、深夜に車で三重県を出発→早朝に到着→当日はそのまま引っ越し作業とのこと。お茶するのはその翌日になりました。
ここで新たに発覚したのが、転職先企業は23区ど真ん中だけど、引っ越し先は埼玉のだいぶ離れの方だということ。
電車通勤に1時間以上かかる場所を住居に選んだ理由は、
だって、駐車場代が断然安く済むから!
そのためなら、平日の電車の通勤時間は厭わないし、休日にはもっぱら車を利用するので、
むしろ都心から離れていた方が、たくさん走れて嬉しい!!!
とのこと。車好きならではの、車中心のライフスタイル。
東京生活を存分に謳歌すべく、渋谷区の職場までドアtoドアで20分の距離に住んでいる私とは、大きな違いを感じました。
ま、今はそんなことを気にしすぎても仕方がない。とりあえず会ってみましょう。
カフェが見つからない!のデジャヴ
ここまで男らしく誠実だった39歳エンジニア。お店探しも男の務めとばかりに、申し出てくれました。
三重から越してくる人に、東京在住の私が東京のお店探させるのも忍びないように思いましたが、
僕、元々東京に住んでいたので問題ありませんよ!
とのことで、お言葉に甘えることに。
場所についても、埼玉の遠方から、新宿・渋谷あたりまで出て来てくれようとしたのですが(私は新宿・渋谷へはすぐの距離)、引っ越し直後でお疲れの39歳エンジニアに2時間以上の移動時間を強いて、私の近場に呼びつけるのはさすがによくない。
そう思った私は、お互いの中間地点となる「北千住」を提案しました。これなら、私も電車で1時間、お相手も電車で1時間ちょっとです。
そして、北千住でのお店探しをし始めた39歳エンジニア。
数日後にこんな連絡が来ました。
カフェ探してるんですけど、なかなかお店がなくて…
妙に懐かしさを感じるセリフでした。とにかく、その事情を聞いてみると、
カフェはあるけど、予約できるところがなくて…
(デジャヴかっ!笑)
そうです。かつてOmiaiで出会った38歳エンジニアも、同じ理由で吉祥寺でカフェが探せませんでした。
デートマニュアルを鵜呑みにし、予約できるカフェを一生懸命探してしまって、住みたい街ランキングTOP10入りするような吉祥寺や北千住でまさかのカフェが見つからない事態に陥るのは、エンジニアあるある?笑
私は、あの時と同じように、まずはカフェを探してくれたことを労い、カフェには予約できるお店なんてそうそうない(予約できるのは主に食事の場合である)ことをやんわりお伝えしつつ、私の方でも探してみることを申し出ました。
そして、北千住で良い感じのお店を見つけ、提案しました。予約はできないけども、席数多めなので比較的すぐ入れるであろうカフェです。
おぉ!ありがとうございます。ではここにしましょう!
ふと、サイトに載ってたお店のメニューを見てみると、ランチも美味しそうでリーズナブルでした。ドリンク単品が700円前後で、ドリンク付きのランチセットなら1200円みたいな。
2ヶ月もの時を経てやっと実現するアポ。都内とはいえ、私も1時間も電車に揺られて向かうわけです。39歳エンジニアだって、引っ越し直後できっと落ち着いた食事も取れてないでしょう。
(どうせなら、お茶じゃなくてランチがよくないか?)
そう思い、提案したところ、
そうですね!ぜひ、そうしましょう。
ということで、初アポはランチに変更に。
それから引っ越し当日までの数日間も欠かさず連絡を取り合い、アポ当日を迎えました。
初対面で驚愕、顔のもっこりシールの正体
アポ当日。はるばる北千住まで向かい、カフェの入り口付近で、少し先に到着していた39歳エンジニアを見つけました。
はじめまして。今日はありがとうございます。
(…え)
私は絶句してしまいました。
39歳エンジニアの顔には、半透明のもっこりしたシールがデカデカと貼られていました。
そういえば、遡ること数日前。
これから近所の皮膚科にシミ取りに行ってきます。前から顔にできてたので、この機会にレーザーしときます!
その時は、「ふーん」くらいにしか思わなかったのですが、レーザー照射後は患部の保護のために、1週間ほどシミ治療用の保護テープを貼って過ごさなければいけないそうなのです。
保護テープの大きさをみる限り、相当大きなシミ(老人性色素斑というやつ)だった模様。
私自身、別にシミ治療に否定的でもなければ、治療後に保護テープが必須なのも抗えない事実ですが、
(顔にもっこりシールを貼った男性とカフェで今からご飯…すんの?)
と思うと複雑でした…。
また、顔も服装も写真と全く同じなのに、なぜか実物はとてもダサくて…。着ているポロシャツから溢れ出る、日曜のお父さん感。加えて、オドオドして自信なさげな感じ。
私が2ヶ月やり取りを重ねてきた”逞しくて優秀な39歳エンジニア”は、そこにはいませんでした。
オロオロする男、保護者な私
気を取り直してカフェへ入店しようとしたのですが、ここでさらに違和感が。
カフェには少し行列ができていました。しかし、席数の多い大きなカフェなので、長く待たずして席には案内されます。実際行列もスルスルと進んでいます。全て想定の範囲内でした。
にも関わらず、
なんか、行列できてるんですよね。どうしましょう…ボソボソ
と、か細い声で言われました。
(え、並んだらよくない??)
私より少し先に着いて事態を把握しているなら、むしろ先に並んでくれててもよかったのではないかと思うのですが、39歳エンジニアはお店前の通路の向かいにもたれて傍観しているだけでした。
「今から並びましょ!すぐ入れそうですし!」
そう告げて足早に行列最後尾に向かいましたが、39歳エンジニアはなぜかオロオロ。足取りは遅く、私の5メートルくらい後をゆっくりついて来ました。
(緊張してるのかな?)
そう思いながら、行列用に用意された丸イスに腰掛けて二人で順番を待ち始めました。
その後、行列が進んでイスからイスへの移動が発生する度に、相変わらず固まって動こうとしない39歳エンジニア。後続のお客さん達の視線が刺さり、私は保護者さながらに39歳エンジニアに声を掛けては移動させました。
合間合間で、仲良くなろうと色々話しかけてもみましたが、すぐに目をそらされ話は続きません。
(とても気まずいぞ…)
そうするうちに順番が回ってきて、店員さんに店内へ通されました。
店員「何名様ですか?」
店員「テーブル席と、上のフロアにソファ席がございますが、どうされますか?」
私の後ろにちょこんと隠れた39歳エンジニアに代わって、店員さんへの受け答えはすべて私が対応しました。
もう完全に保護者です。
ニヤニヤ・モジモジに耐え抜いた1時間半
席についても同様で、私がメニューを開げて見せ、食べたいメニューを選ばせてあげ、私が店員さんを呼んでオーダーを済ませました。
39歳エンジニアは、忙しく立ち回る私を時々チラ見しながらニヤニヤ、目が合うとうつむいてモジモジするだけで、何も話しかけてきません。
(怖いよぉ…)
メッセージでは快活だったのに…。これじゃ、写真詐欺ならぬキャラ詐欺です。
それでもなんとか場を楽しくしようと、私が苦し紛れに話題を振っては、
(ボソボソボソ)
と答えてもらうだけの時間が続きました。仕事の話とか、家族の話、車の話だった気がしますが、正直内容はほとんど頭に残っていません。
(ボソボソボソ)
(なんで私だけが奮闘しているんだろう)
(ボソボソボソ)
(なんで顔にもっこりテープ貼った男性とご飯してるんだろう)
1時間半ほどこの空気に耐えて、もういいだろうと思った私。「そろそろ行きましょうか!」と解散を促しました。
(え、もう?)
鳩が豆鉄砲を食ったように、驚く表情を見せる39歳エンジニア。
(むしろ、もっと喋りたいんかい!)
申し訳ないですが、私はもう限界でした。
初パターンだったお会計、そしてお別れ
伝票というものの存在を知らないのか、自分の荷物だけを持って席を立つ39歳エンジニアに代わり、私が伝票を持ちました。
レジの方向が分からずオロオロする39歳エンジニアに代わり、私がレジまで先導しました。
店員「合計2400円になります。」
そう告げられても、私の後方、レジから少し離れた位置に突っ立ったまま、財布を出す気配すら見せない39歳エンジニア。
奢ってもらおうとは思っていませんが、さすがに、
(えっ、私があなたの分まで払うんですか???)
とは思いました。
この初めてのシチュエーションにあんぐりしつつ、とりあえず自分の分の1200円だけをトレーに置き、39歳エンジニアに”どうぞ”のジェスチャーで促しました。
(あ、僕も払うの?)
またも鳩が豆鉄砲を食ったように驚く表情を見せる39歳エンジニアに、私も豆鉄砲顔ですよ。
その後、ノソノソと財布から1200円を出してトレーに置いてくれました。
無事割り勘のお会計を済ませて、店外へ。
さあ、解散です。
(おそらくお互いに)散々な時間ではありましたが、別に39歳エンジニアが憎いわけではありません。
私はその場で、今日のお礼と、翌週から新天地で働き始める彼への精一杯のエールを伝えました。
こちらこそ。ここまで出て来て頂いて、お時間ありがとうございました。
今後がないことをお互い理解している私たちは、LINE交換もせず、後腐れなく明るくお別れしました。
きっと悪い人じゃない。私にはナシだっただけ(きっと向こうも同じ思い)。彼が今後他のステキな出会いに恵まれるといいなと思いました。
でも…
(2ヶ月も毎日メッセージを重ねてきたのに、会った結果がこれかぁ)
その思いは拭えませんでした。アラフォー婚活で2ヶ月のロスは地味に痛い。
今回は事情が事情だけに仕方なかったのですが、
- やっぱり人って会ってみないと分からない
- 婚活なら、なおさらさっさと会ってナンボ
と痛感した一件でした。
もう39歳へのカウントダウンが始まっていました。
※さて、39歳エンジニアの次に出会ったのは、43歳看護師でした。続