アネマリ結婚相談所の宮﨑なおです。
アラフォー38歳で婚活開始→マッチングアプリで惨敗→IBJの相談所に移籍し40歳で無事成婚した仲人です。
Omiaiで4人の男性とアポ(※)するも、結婚には到底結びつきそうもない人ばかり。※1人目41歳医師、2人目42歳フリーランス、3人目38歳エンジニア、4人目46歳会社役員
(もっと質を上げるためにも、母数を増やさないと!)
そう考えた私は、ペアーズに登録したのでした。
ペアーズで最初に会ったのは、41歳薬剤師。
この男性、(婚活市場ではレアな?)性格のクセも欠点も一切見当たらない、ザ・まともな男性でした。こんな希少な出会い、絶対に逃してはいけない。
…はずが、私はここで大失態を犯すのです。
【1人目】41歳・薬剤師 ←今回はこの話!
【2人目】43歳・Webディレクター
【3人目】38歳・建築士
【4人目】39歳・エンジニア
【5人目】43歳・看護師
※個人の特定を避けるため、お相手情報には若干のデフォルメを入れております。
登山好き、バツイチ薬剤師からの”いいね”
- 年齢:41歳
- 職業:薬剤師
- 年収:600〜800万円
- 身長:174cm
- 婚歴:バツイチ
- 子供:あり(別居)
- 趣味:登山/読書/料理
顔写真は、ペアーズ用に即席で部屋で撮ったであろう、素朴な自撮りの顔アップ写真。※以下イラストはあくまでイメージです。
自己紹介文の詳細はもう忘れてしまいましたが、
- ペアーズを始めたばかり
- 離婚を経て一人暮らしも長くなってきた
- 一緒に人生を歩んでいける人が見つかればいいなと思う
という、自然体かつ印象の良い文章だったと記憶しています。特に引っ掛かりもなかったので、”いいね”を返してマッチングしてみました。
マッチングありがとうございます。(名前)といいます。
お礼と自己紹介をし合い、軽くメッセージを交わしながら分かったこと。
・病院薬剤師である
・ドラッグストアの調剤薬局の夜バイトも時々する
・病院の同僚達とよく登山に行っている
・病院の同僚と夜テニスをしに行く
・伊坂幸太郎の小説をよく読む
健康的な趣味に、彼を取り巻く人間関係の良好さ、読書好きな一面。そこはかとなくバランスの良さが漂っていました。
メッセージをやり取りする中でも、一切浮ついたところもなく、むしろ、落ち着き・優しさ・聡明さのようなものがビシバシ伝わってきます。
毎晩軽くメッセージをやり取りすることが2〜3日続き、その時間は私にとっての癒しタイムになりつつありました。そんなある夜、
明日は、同僚達と登山で一泊してきます。久しぶりで少し足腰が心配ですが、楽しんできますね!
と残して、41歳薬剤師は登山に旅立ちました。
「ぜひ、気をつけて!」と気持ち良く送り出した私は、登山から帰った後の”ただいま”のメッセージを待ちました。
連絡が途絶えて…
(登山の一泊が終わったら、また連絡くれるだろう)
当たり前のようにそう思っていましたが、41歳薬剤師から連絡はありませんでした。
(帰宅して、一眠りしているのかな?)
(すぐ夜間のバイトにでも行ったのかな?)
自分を騙し騙し連絡を待つも、3日経っても4日経っても何も音沙汰はなく。そのあたりから、徐々に悟り始めました。
(あ、そっか。終わったんだな)
良い感じだと思っていても、突如としてフェードアウトやブロックされるのは、マッチングアプリの日常。
いちいち傷ついたり期待していると、身が持たないことは、もうすでに学習済みでした。
見苦しいことはしたくないし、これ以上惨めになりたくありません。
(他の女性に行ったんだ)
(期待なんかしてしまった自分が悪い)
私は必死で自分にそう言い聞かせ、こちらから追うようなことはしませんでした。
虫のよすぎるメッセージ再開、私はどうしたか
それから1週間、ジクジクした心の傷が少し癒えつつあった頃のことです。
突然、41歳薬剤師から何事もなかったかのようにメッセージが届きました。
こんばんは。今日は仕事で●●でした。なおさんはどんな1日でしたか?
さも、昨夜の続きかのようにメッセージを再開しようとする41歳薬剤師。
「虫がよすぎる」と思わなかったわけではありません。
きっと、(私よりも若くて素敵な)他の女性を選んでみたものの、今度は自分がフェードアウトされて、慌てて舞い戻ってきたのでしょう。
マッチングアプリではよくある光景です。そして、<こういうのには答えないに限る>というのが経験から学んだマイルールでした。
しかし、41歳薬剤師のその連絡を、私は無視することができませんでした…。
たった2〜3日のやり取りでも感じ取れた、安心感。
- 普通に良い職に就き
- 普通に話ができて
- 普通に優しく
- 普通に賢い
この【普通】が婚活市場でいかに希少性の高いものであるかを、私は知りつつあったのです。
(今回のは、ちょっとした過ちに過ぎない)
(たかだか一週間空いたくらい…)
(水に流そう)
私は【普通】の誘惑に負け、寛大な人間になり切り41歳薬剤師に返信しました。
真っ当な人間であるはずの41歳薬剤師なら、私からの返信に安心し、そして今回のことを反省してくれる気がしました。
その勘が当たったのかどうかは定かではありませんが、その日すぐに、
…なおさん、もしよかったらお会いしてもらえないでしょうか?お茶か食事にでも行けたら嬉しいです。
と、アポに誘われました。心なしか、とても謙虚な申し入れだった気がします。
マッチングから1週間とちょっと。メッセージやり取りに要した期間でいうと、正味3〜4日程度でした。
初アポでの第一印象
初アポは、週末、お互いの中間地点の二子玉川でのランチをすることにしました。
お店は、とても雰囲気の良いイタリアンカフェ。「ここなら値段も手頃だし、気を遣わせなくて済むかな〜」と私が見つけて提案したお店を、41歳薬剤師が予約をしてくれたのです。
いざ当日、待ち合わせ場所には、アプリの写真通りの41歳薬剤師が立っていました。
はじめまして。今日は会ってもらってありがとうございます。
少し緊張した様子ながらも、優しく微笑みかけてくれるその姿は…、ふ、普通。
顔も、背丈も、服装も、そして肝心の立ち振る舞いも、何もかもが良い意味で普通でした。
Omiaiで出会った男性達の、写真詐欺ぶりとか、挙動不審さとか、お歯黒のように黒い歯が、走馬灯のように駆け巡ります。
この41歳薬剤師には、そんなツッコミどころは何ひとつない…。
お店、こっちの方向です。行きましょうか。
もしかしたら、私はやっと【普通】の人に出会えたのかもしれません。
ランチで感じた、これまでの男性との大きな違い
カフェで、テーブルに着席した私達。
僕、実はイタリアン大好きなんです。
ここすごく雰囲気の良いお店ですよね。見つけてくれてありがとうございます。
(うんうん、しかもランチセットはデザートまで付いて1500円に収まるんですよー)
奢ってもらおうとは思ってないですが、万が一の際も男性に負担にならないよう配慮していたのです。
私はルンルンで「このお店は、ランチセットが大人気らしい」ということを41歳薬剤師に伝えました。
わぁ、いいですね!あれ、ランチメニューってどこだろう?
一緒に確認すると、メニュー表には私がネットで見たランチセットは載っていませんでした。そもそもランチメニューがテーブルに置かれてない。
(…あ)
そうです、ランチセットは平日限定だったのです…。
週末の今日はグランドメニューのみで、その中からアラカルト方式で注文するシステムであることを、店員さんが申し訳なさそうに説明してくれました。
想定と違いすぎて少し慌てる私。その様子を見て、全てを理解したように41歳薬剤師は言いました。
いいじゃないですか。色々頼めて楽しいし♪
セットじゃなくても、これも、これも、すごく美味しそう!
なおさんは、嫌いな食材とかありますか?どれが食べたいですか?
サラダはどれにしよう?タパスはどれにしよう?ピザは…、パスタは…、ドルチェは…
ケチケチすることなく、オールジャンルで食べたいもの・気になった料理を躊躇なくセレクトし、私の意見も尊重しながら手際よく注文を取りまとめてくれる41歳薬剤師。
これは、私が遠慮することを見越しての41歳薬剤師なりの優しさだと分かりました(涙。
あ、あと、僕はアルコール頼んでもいいですか?
実は、今、すごく緊張してまして。少しお酒の力を借りたいなと。笑
私がお酒を飲めないことに気遣いつつも、照れながらそう言う41歳薬剤師。
もちろんOKし、41歳薬剤師はワイン(私はソフトドリンク)を注文しました。
その後、テーブルに料理が運ばれてくるたびに、
なおさんはゆっくりしててください。僕こういうの嫌いじゃないんで。
と、手際良くお皿に取り分けてくれるその紳士ぶりよ。感動。
そして、美味しいイタリアンを食べながら把握できたのは、
・東京のベッドタウンに生まれ育つ
・両親や妹家族とよく会う(家族仲がとても良い)
・都内一等地の中高一貫の私立男子校出身
・新卒で就職した調剤薬局では激務も経験
・現勤務先(中規模病院)は労働環境に恵まれている
・医師/薬剤師/看護師/他コメディカルとも仲が良い
という、平穏で恵まれた人生を歩む、育ちの良いお坊ちゃんの姿でした。
家族にも環境にも仲間にも恵まれながら、品良くほどよく暮らすその人生には、一切の薄暗さもありません。
“富めるものは優しい”、誰かがどこかで言っていた言葉をふと思い出しました。
会話と料理を楽しみ、いざお会計へ。私がお財布を出して伝票を覗こうとすると、
いいです、いいです(焦)
僕ちゃんと働いてますし、女性にご馳走くらいできますから。笑
と、私の支払いを断固拒否し全額奢ってくれたのでした。結局、お会計額がいくらだったのかも分からないまま。
(い、今まで会った男性とは、、、全然、、、違う)
食事の後の散歩とカフェ
ランチの後、多摩川沿いの二子玉川公園を散歩することに。
ショッピングモールを抜けるまでの道でも、ドリンクのスタンドが目に入る度に、
大丈夫?喉とか乾いてないですか?遠慮しないで言ってね。
と、私を気にかけてくれる41歳薬剤師。優しい…。
散歩の中では、離婚やお子さんについても語ってくれました。詳細は割愛しますが、
離婚は、結婚以上にハードでした…。笑
と、離婚の大変さを語りはしたものの、元妻の悪口を言うようなこともなく、離れて暮らすお子さんに対しても、愛情深い発言をしていたのが印象に残っています。
(やっぱり、育ちが良いな。人格者だな)
独りの今は、暇を持て余すことも多くて。だから調剤薬局の夜バイトをしてみたり。病院の同僚と登山やテニスしたり、あと最近は凝った料理にもハマり始めてます。
でもやっぱり時々寂しくなるもので。笑
普通に生活する限りは出会いもないから、思い切ってアプリに登録してみたんです。
多摩川沿いを歩きながら、ゆったりした時間を過ごした私たちは、再び二子玉川駅前に戻ってきました。
少し歩いたし、喉も渇きましたね。カフェでお茶でもしていきませんか?
近くのカフェに入り、体を少し休めることに。ここでは、41歳薬剤師が好きだという小説の話になり、
本は基本いつも持ち歩いているんですよ。
と、鞄から文庫本を取り出して見せてくれました。隙間時間を縫って読書に勤しむ姿を想像すると、やはり知性的。
お店を出る際、ここでのお会計も当然のように41歳薬剤師が持ってくれようとしたのですが、私は「ランチのお礼がしたい」と強く申し出ました。
そんな、いいですよ。
最初渋っていた41歳薬剤師も、私の強い意志に根負けし、
ではコーヒーごちそうさまです。美味しかった、ありがとう。
と私に支払いをさせてくれました。
「男性に奢られて、そのお礼に女性が奢り返す」という、男女の奢り奢られ問題の最も美しい解決の形。私にとっての念願だった交代式の割り勘スタイルが、人生初で叶いました。
心がホクホクしました。
別れ際に聞かれた、思いがけないこと
お店を出て、駅改札まで歩く途中、
あの、ちょっと聞いてもいいですか?
と、神妙な面持ちで聞いてくる41歳薬剤師。なんだろう。
ぶっちゃけ、なおさんってモテませんか?普通に素敵だし。
(いやいやいや、滅相もございません…)
こういう活動しなくても、お相手すぐに現れそうで。なんでここにいるのかなって不思議で。
(いやいやいや、全然出会いなんてないですし…本当に本当に)
へぇ、意外ですけど。でも、だったら僕頑張っちゃいます♪なおさんに気に入ってもらえるように。
という嬉しいお言葉を頂きました。そして最後は、
今日は二子玉川まで出てきてもらってありがとうございました。住んでる駅聞いたら、少し迂回ルートでしたよね…。なんだか申し訳なくて。
二人の中間地点であるはずの二子玉川駅は、41歳薬剤師にとっては1本で来られる場所ですが、私にとっては乗り換えが必要だったのです(私は気にしてなかったですが)。
僕、車持ってるので、今度はなおさんが出やすい場所まで車で行きますから。遠慮せずに、場所指定しちゃってくださいね。
次の予定にも触れられ、私は大満足で初アポを終えたのでした。
(さすが、バツイチ。一度は結婚できただけのことはある)←38歳婚歴無しの自分を盛大に棚に上げて、上から目線で評価する私。笑
翌日から始まった●●●、私が取った行動とは
家に着いた頃、41歳薬剤師から届いたLINE。
無事に着きましたか?改めて、今日はありがとうございました。すごく楽しい時間でした。また連絡しますね。
私としては、もうここで次のアポを取り付けてもらってもいいくらいでしたが、女性ががっつくのも格好悪い。焦りは禁物。
41歳薬剤師のテンポに合わせ、私も今日ご馳走になったことと、楽しい時間を過ごせたことへのお礼を、言葉を尽くして返信しておきました。
(これで終わりになるはずがない)
誰がみてもそう感じるであろうこの状況に、次の予定が具体的に決まっていなくとも、気持ちは余裕でした。
案の定、翌日の夜に早速LINEが来ました。
お疲れさまです。今日は病院勤務でしたが、比較的患者さんの数は落ち着いてました。これから夜バイトです!
てっきり次のデートの提案かと思っていましたが、違いました。ま、夜バイトが続くのだから、急かしてもよくありませんよね。
(うんうん、頑張って!行ってらっしゃーい)
次の日の夜、またLINEをくれました。
お疲れさまです。今日は夜バイトはなくて、今から同僚と軽くテニスをしてから帰ろうと思います。
(うんうん、そっか。楽しんでー)
次の日の夜、またまたLINEをくれたのですが…。
お疲れさまです。今日は病院のスタッフの送別会があって、勤務が終わったら皆で居酒屋さんに行ってきます!
(お、おう。行ってらっしゃい)
一応、温かく送り出したものの、少しモヤモヤするものがありました。
(えっと…次のデートは?)
(これって、何タイムなの?)
理屈っぽく全ての物事に意味を求めがちな性格の私は、この目的なきメッセージやり取りが苦手でした。
思い起こせば、20代の頃。軽い気持ちでアドレス交換した男性から、
- 今日は仕事が大変で疲れたー
- 空がキレイだったよ(写真)
- ランチで食べた焼肉定食、ボリュームすごかった(写真)
- 友達と今から飲み会だ!!
と、毎日毎日どうでもいいメッセージが届くようになり、「勝手にブログで書いてよ…」「私に送ってこられても。一体何を答えろと…」と辟易とした過去。それがトラウマになっていました。
うんざり&イライラしながら過ごした若かりし頃のあの日々がフラッシュバックします。
(うわぁ、この人も俺通信か…マジで要らん)
(せめて先にデートの約束してからにして頂きたい…)
そんな私の思いに反して、追い討ちをかけるようなLINEが夜11時頃に届きました。
今日送別会で使った居酒屋、店の名前みてみて!ネーミングすごくないですか?(外観の看板写真)
で、メニューもこんな感じでね!(メニュー表の写真)
実際運ばれて来た料理はこんな感じだった!(てんこ盛りの料理の写真)
(…)
バツイチなだけあって、これまで会ったどの男性よりも落ち着きがあり、気配りができ、おまけに知性的だった41歳薬剤師。
それだけに、この俺通信はショックでした。
「わぁ、本当だ。すごーい!!!」とでも返信して、場を繋ぐのが正解だったのでしょうが、私はこともあろうか、既読無視をしました。
一応言い訳をすると、これには以下のような思惑(戦略)もありました。
- 夜11時なので、既読無視でもおかしくないはず
- 私が返信しないことで、少し冷静になってくれるはず
- 賢い人だから、すぐ自分の過ちに気付くはず(俺通信は終了)
- その後、普通のやり取りに戻してくれるはず
今思えばつくづく自分本位で傲慢だと思うのですが、この時はまだ自分のミステイクには気づいていませんでした。
大きな失敗に気づく私、挽回に挑むも…
私が既読無視した日から、1日が経過しました。
(今晩あたり、そろそろ”お疲れ様です”のメッセージが来るかな〜)
呑気にそんなことを思っていましたが、41歳薬剤師からのLINEは来ません。
2日が経過し、
(そろそろか?)
と思うも、結果は同じ。LINEは来ません。
3日が経過し、4日が経過し…、その頃から何だか心臓がバクバクし始めました。
(もしや、これは私がやらかしたの、か?)
居ても立っても居られなくなった私は、いつも婚活相談をしていたアラフォーの親友に、今起きていることをありのままに話しました。
その親友からの返事が以下。
えっ、これのどこが俺通信?確かに少々返信に困るし、先にデートに誘って欲しいという主張も分かるけど。お店の看板もメニューも料理も、わざわざあなたに送るために撮影したんだと思うし、彼なりに仲良くなりたい一心でコミュニケーションを図ろうとしただけだよね。それを既読無視されて、傷ついて心が砕けたんじゃないかな?この状況でなぜ相手がまたLINEくれると思うの?
ハッとしました。確かにその通りです。
私は何を思い上がっていたのでしょう。
コミュニケーション方法が少し自分の好みと違っていたとしても、それは本質的なことか?もっと大事なことがあるのではないか?
大事な部分さえあっていれば、あとのことはお互いが歩み寄りながら調整していけばよいだけのこと。
それなのに、私は一方的に上から目線で無言の改善要求をしました。相手の気持ちを無下にして。まるで自分だけが選ぶ側にいるかのように。
(私から動かなきゃ…ミスを挽回しなければ)
LINEが来なくなってから一週間が経とうとしていた週末の夜、勇気を振り絞りメッセージを送りました。とりあえずは、自分の近況報告と相手の近況伺いの内容で。
(読まれるだろうか…)
ドキドキしましたが、送った数分後に既読になりました。
安易にLINEブロックで人間関係を切るような人ではないと思っていましたが、やはりその通りであったことにホッとしました。
そして、すぐに返信をくれました。
こんばんは!僕は今、両親と妹家族と一緒に一泊の温泉旅行に来てますよ。さっき温泉に入って、すんごく気持ち良かったです。
一週間のブランクを感じさせないほど、普通に接してくれました(涙。
姪っ子たちがお転婆で大変ですが、久しぶりの子守りに癒されてます。
子どもたちが寝たら、大人の宴会が始まります。ビールが待ち遠しいな。笑
(そうなんだ、ぜひぜひ楽しんで!)
家族水入らずの時間を邪魔してはいけないと、手早くメッセージのやり取りを終えました。41歳薬剤師からは、締めくくりにジブリのキャラクターの可愛らしいスタンプが送られてきました。
まずまずの感触です。
さて、その後の私たちは…
…
…
…
残念ながら、これ以降連絡を取り合うことはありませんでした。
おそらく、私がまた何か送ればちゃんと答えてくれただろうし、邪険にはされなかったと思います。
でも、なんとなく自分からはメッセージを送れず。(厚かましい推測ですが、41歳薬剤師もそんな感じだったんじゃないかと思います。)
気まずくなった二人は、お互いがお互いの出方を窺うだけで、行動は起こせませんでした。
こうして、マッチングアプリで初めて出会えた【普通】の男性とは、あっけなく終わりました。私のせいで。
【後日談】ここでの学びが後に生きた話
悲しい結末を迎えた今回の件ですが、後にここでの学びを生かす時が来ます。
それは、相談所で出会った夫との交際においてでした。
お見合いして仮交際が成立した夫とファーストコールでLINE交換、ファーストデートの日時と場所がすぐ決まりました。
そこからファーストデートまでは1週間。
私としては、もう次の約束が決まったので、日々のLINEは不要と考えていました(中間に1回とか、前日にリマインドの連絡があるくらいはOK)。
しかし、夫からは毎晩LINEが届くようになりました。
- 自宅からの風景写真
- 今日明日のお天気のこと
- 仕事であったこと
- スーパーで買った野菜のこと
- etc
(あ、俺通信だ…)
反射的にそう感じてうんざりしそうになった時、41歳薬剤師の顔が浮かびました。
(なぜ私はあの時失敗したのか)
(相手はなぜ私に毎日LINEをくれるのか)
(どういう気持ちで送っているのか)
そうです、夫は別に私を日記の吐口にしようとしているわけではなく、少しでも私と仲良くなろうと不器用なりに努力しているだけなのです。
自宅からの風景も、スーパーで買った野菜も、全て私のことを思いながら撮影したりメッセージを書いたりしてくれているのですよね。
それが分かれば、私がすべきことは一つ。その気持ちに応えることです。
私は(自分に無理のない範囲でですが)毎日返信をするようにしました。
不思議なことに、そうしていると毎日のLINEが日課のようになり、たまに夫からのLINEが遅れた時には、不安を覚えるようにすらなりました。
そして、夫とはそのまま交際3ヶ月で成婚退会、一緒に暮らし始めるまで毎晩のLINEは欠かしませんでした。
もし、41歳薬剤師とのこの失敗経験がなければ、私は夫とも成婚できていなかったかもしれません。
この度、久しぶりに彼のLINEアカウントを見てみました。(※お互いブロックはしていないので、LINEのホーム画面に何か投稿があれば動向が確認できたりもする。)そこには、1枚の写真が投稿されていました。投稿日付は、私との最後のやり取りから約2年経った頃。レストランのテーブルの上で、指輪をはめた男女の手が折り重なるような写真でした。きっとプロポーズか入籍の記念写真でしょう。今はどなたかと結ばれ幸せになっているようです。ぜひお幸せに。
さて、41歳薬剤師の次に出会ったのは、43歳Webディレクターでした。続