アネマリ結婚相談所の宮﨑なおです。
結婚相談所を探しているとよく見かける「●●加盟店」という表記。
結婚相談所は、連盟と呼ばれるネットワークに加わることで、より多くの異性を自社会員に紹介できるようになっています。
しかも、連盟は一つではなく、IBJ、BIU、NNR、Rnet、JBA、TMS…など色々、会員数や特徴も様々。
さらには、連盟間で提携して会員データを共有していたり、最近では「コネクトシップ 」や「スクラム」といった連盟の枠を超えてデータ連携し合うプラットフォームも登場しています。
結婚相談所で婚活するなら、相談所を選ぶ前に「どの連盟で活動するか」を決めるべき、いっても過言ではありません。
ここでは、相談所業界における【連盟】のお話をしてみたいと思います。
結婚相談所が連盟に加盟する意味
例えば、あなたが会員20名(男女各10名)のA結婚相談所に入会したとして、もし紹介してもらえるのが自社会員だけだと、、、
10人の中に、あなたが会いたいと思える相手がどれだけいるか、同時に、あなたと会いたいと思ってくれる相手がどれだけいるか。
そして、会えた相手と結婚まで進められる可能性は…?
現実的にみて、その数ではなかなか結婚にはたどり着けないでしょう。それが50人に増えても、100人に増えても、きっと結果は変わりません。
このように、一つの相談所で提供できる出会いには限界があるのです。
しかし、A結婚相談所が●●連盟に加盟していれば、自社会員の数に関係なく、全国の何万名もの連盟会員とお見合いを組めるわけです。

連盟とは、同じ連盟内の他所の相談所の会員と繋がれるネットワーク。
結婚相談所は自社会員に多くの出会いを提供するべく、必ずどこかの連盟に加盟しています(そうじゃないと、相談所として成立しませんので)。
[図解]連盟11社の保有会員・加盟店数や特徴
今ある主要な連盟の会員数や特徴、関係性などをまとめました。見ての通り、非常に複雑です…。一つ一つ解説していきます。

日本結婚相談所連盟(IBJ)は、株式会社IBJによる日本最大の連盟。
自会員数は約7.5万人(2021年12月時点)、年間成婚数(外部成婚含む)は12,249名(2020年)。
加盟店も全国3,000社を超えており、IBJメンバーズはもちろん、IBJにグループ入りしたサンマリエ・ツヴァイ、そして個人・法人含めた全国各地の結婚相談所などで構成されています。
会員数・成婚数、そして加盟店数も日本一の紛れもなく業界No1の座に君臨する連盟といえます。

アネマリ結婚相談所も、日本結婚相談所連盟(IBJ)の加盟店です。
全国結婚相談事業者連盟(TMS)は、株式会社TMSによる関西基盤の連盟。グループ企業には、フィオーレや茜会といった有名相談所もあります。
自会員数は約3万人、加盟店数は866社(2021年12月時点)。年間成婚数(外部成婚含む)は2,477名(2020年)。
最近では、運営会社の株式会社TMSが『スクラム』(後述)を創設したことで、注目を集めています。
日本ブライダル連盟(BIU)は、歴史のある連盟の一つ。株式会社日本ブライダル連盟が運営。
自会員数は約2.3万人、加盟店数は873社(2020年12月時点)。成婚数は非公表。
一般的に女性比率が高くなりがちな業界傾向に反して、男性比率を高く保っているのが特徴。街コンジャパンと提携し、街コンジャパンサイトを活用した集客も行っています。
JBA・良縁会と提携関係にあります。
日本結婚相談協会(JBA)は、西日本に強みを持つ連盟。一般社団法人日本結婚相談協会(JBA)が運営。
自会員数は約2万人、加盟店数は463社以上(2020年12月)。成婚数は非公表。
BIU・良縁会と提携関係にあります。また、コネクトシップ(後述)にも参加。
仲人協会連合会は、一般社団法人仲人協会連合会が運営する安心・安価を売りとした連盟。
自会員数は約1.8万人、沖縄を除く46都道府県に支店あり(サテライト含む)。成婚数は非公表。
全支店統一料金が敷かれており、親御さんからの入会問合せ比率が38%と高いのが特徴です。
一般財団法人日本結婚相談支援機構が運営する「デアエール(JBA・BIU)」や「フェイス・ツー(ノッツェ等)」が利用できるプランも。
日本仲人連盟(NNR)は、渋谷に拠点をおく歴史ある連盟の一つ。株式会社日本仲人連盟が運営。
自会員数は約1.4万人、加盟店数は750社(時期不明)。
コネクトシップ(後述)に参加。そして、運営会社の株式会社⽇本仲⼈連盟は、株式会社TMSとともに『スクラム』(後述)を共同創設しました。
日本成婚ネット(JMN)は、株式会社日本成婚ネットによる関西特化型の連盟。全国結婚相談事業者連盟(TMS)と同じグループ企業です。
自会員数は約1.2万人、加盟店数は140社(時期不明)。成婚数は非公表。
全国結婚相談所連盟(JBU)は、比較的大手の結婚相談所でもあるムスベル運営会社(ムスベル株式会社)が2014年に始めた連盟事業。
自会員数は約1万人、加盟店数は199社(2022年1月時点)。成婚数は非公表。
相談所のムスベル自体は、運営会社の連盟JBUへはもちろん、IBJ・BIU・Rnetにも加盟しています。
良縁会は、株式会社デンファレが運営する愛知基盤の連盟。
自会員数は約7,300名、加盟店数は273社以上(2020年12月時点)。成婚数は非公表。
IBA・JBAと提携関係にあります。
良縁ネット(Rnet)は、千葉の株式会社ダイナミックスが運営する連盟。
自会員数は非公表、加盟店数は1119社(2022年1月時点)。成婚数は非公表。
2014年にはノッツェと、2015年にはサンマリエと提携しています。
全国仲人連合会は、1970年創業の超老舗の連盟。運営は株式会社全国仲人連合会。
自会員数は非公表、加盟仲人は500名以上(時期不明)。成婚数は非公表。※仲人には、match maker(仲人に会員を紹介するボランティア仲人)も含まれます。
会員情報誌「良縁ニュース」のみで相手を探すネット不使用のコースとコネクトシップ利用コースの2プランがあります。料金は相談所ごとに異なるのではなく、連盟内で統一。
連盟をまたぐサービス(コネクトシップやスクラム)
図中にあった、コネクトシップやスクラムというのはなんでしょう?
連盟は全国に散らばる仲人・結婚相談所をまとめるネットワークでしたが、コネクトシップやスクラムというのは、その連盟自体をさらにつなげようとする仕組み。
連盟をまたいで繋がれるプラットフォーム(データベース連携システム)です。
一見画期的に見えるこれらプラットフォームですが、いくつかの問題点も囁かれています。
コネクトシップ は、パートナーエージェントを運営するタメニー株式会社が2017年に始めた会員相互紹介プラットフォーム。
現在コネクトシップには、
- 相談所の連盟(JBA・NNR・全国仲人連合会)
- 単独の結婚相談所(ノッツェや自社のパートナーエージェントなど)
- 結婚情報サービス(ゼクシィ縁結びエージェント、Pairsエンゲージ他)
など計13事業者が利用参加しており、紹介可能な有効会員数は約3万人となっています(2022年1月時点)。
なお、コネクトシップ会員が利用事業者会員の総和より少ない3万人に止まる理由には、コネクトシップが許諾制であることが大きいのではないかと推測されます。
利用事業者はコネクトシップ内のどのサービスにつながるかを選択でき、その傘下の各相談所・各会員はコネクトシップを許諾するかどうかを自由選択できる仕様のようです。
いずれにせよ、13事業者集まっても会員数は思ったより少なく、また、相談所と結婚情報サービスといった「結婚への温度感」や「成婚定義」が大幅に異なるサービス同士が交わり合うため、結婚への足並みが揃いにくいのでは?と懸念されています。
スクラムは、全国結婚相談事業者連盟(TMS)を運営する「株式会社TMS」と日本仲人連盟(NNR)を運営する「株式会社⽇本仲⼈連盟」が2021年6月に共同創設した、他連盟とのデータベース連携システム。
2021年9月には、パートナーエージェントも参加を表明しています。
この記事を書いている2022年1月時点では、スクラムの会員数は4.3万人となっており、これはおそらくTMSとNNRの会員の合算値。
今後、パートナーエージェントの会員が加わるとどうなるのか。もしコネクトシップの全会員をスクラムに引き連れてくるなら、スクラムはIBJに相当する巨大プラットフォームにもなり得ます。
とはいえ、スクラムの問題点もコネクトシップと同じで、異なる連盟間で結婚意欲やルールをどう統一していくのかという点は、依然課題として残されています。
今後の動向に注目です。
結局どの連盟がいいの?に対する答え
冒頭で、結婚相談所を選ぶ前に連盟を決めるべきだとお伝えしました。
しかし、連盟はいくつもあり、連盟間での提携もあれば、最近ではコネクトシップ ・スクラムなども登場し、何を基準にどう選べばよいのか分かりづらいのも実情。
「結局、どの連盟にしておけばいいの??」の答えとしては、「基本的にはIBJを選べば間違いない」ということになります。
IBJ(日本結婚相談所連盟)は、単体ながら会員数は日本一の7.5万人超え(2021年12月時点)。成婚数も加盟店数も他を圧倒する数を叩き出しています。
他の連盟が提携を結んで束になっても、コネクトシップやスクラムができても、まだまだIBJ単体の規模に及びません。
今後、仮にスクラム等でIBJと同じ規模が実現できたとして、異なるサービスに所属する男女では、支払っている料金、受けられるサポート、結婚意欲やルールにも大きな差があり、結婚への足並みが揃いにくくなるのは想像に難くありません。
もちろん、IBJ内でも所属する相談所次第で料金やサポートの質が異なることは否めませんが、少なくとも結婚への温度感や適用ルールは同じ。結婚への足並みを揃えやすいです。
ということで、特別な理由がない限りは、最大手のIBJをオススメします。
逆に、IBJ以外を検討した方が良いケースもあります。
IBJは日本一の会員数を誇る全国型の連盟ですが、地方によっては若干弱いエリアもあります。そして、そういった地方には、その地方に強みのある連盟が存在していることがあります。
コンビニ業界だと、とある地方では、全国的なセブンイレブンやローソンよりもその地方だけで根強い支持を集めるローカルコンビニの方がシェアを占めている、ということはよくありますよね。連盟もそんなイメージです。
ですので、地方で婚活する方は、IBJ以外の連盟も見て、その地方にどれだけ会員がいるのかを比較した上で決めるようにしましょう。
連盟の(その地方の)会員数は、最寄りの加盟相談所に聞けば教えてくれるはずです。
複数の連盟に加盟する相談所はどうか?
結婚相談所の中には、1社で複数の連盟に加盟しているところもあります。
連盟選びに悩むくらいなら、いっそのこと複数連盟加盟の結婚相談所を選ぶのも手かもしれませんね。
ただし、そういった結婚相談所は全体の中で見ると少ないです。
また、相談所が複数連盟に加盟していても『活動時に選べるのは一つの連盟だけ』というプラン設定になっている場合も。となると、結局はどれか一つの連盟に絞らなければいけません。
複数の連盟に加盟している結婚相談所のメリットは否定しませんが、だからといって、単一の連盟だけでやっている結婚相談所の方が劣るというわけでもありません。
ほとんどの結婚相談所は単一の連盟にしか加盟していないわけですし、それでも問題なく多くの成婚者を輩出しています。
やはり、大事なのは正しい連盟選びということになります。
まとめ
- 結婚相談所は、連盟に加盟することで膨大な紹介会員数を確保している
- 連盟は一つじゃない(IBJ、BIU、NNR、Rnet、JBA、TMS…たくさん)
- 連盟によって、会員数や強いエリアに違いもある
- 最近では連盟をまとめるプラットフォームも登場(コネクトシップ 、スクラム)
- コネクトシップやスクラムには課題も(温度感やルールの不統一)
- 相談所選びの前に、どの連盟で活動するかを決めるべき
- 基本はIBJがオススメ(会員数・成婚数、温度感やルールの統一性)
- 地方婚活だと、IBJ以外の連盟が強い場合もある
- 複数の連盟に加盟している相談所を選ぶのも一つの手
- が、複数連盟加盟の相談所は少ない
- 複数連盟加盟の相談所でも、選べる連盟は一つかもしれない
- 連盟一つの相談所でも、成婚はたくさん出ている
- やはり、正しい連盟選びが大事
連盟選びをないがしろにして相談所を決めると、「仲人さんの人柄に惹かれて入会したけど、加盟連盟が弱小であまり出会えなかった… 」なんてことにも。
そうならないためにも、まずは正しく連盟を選ぶこと。相談所(仲人さんとの相性やサポート内容、料金等)を具体的に選ぶのは、その後の話です。