アネマリ結婚相談所の宮﨑なおです。
つい先日、このようなニュースが世間を賑わしました。
5人に1人が「マッチングアプリ」で出会って結婚
記憶に新しい人も多いのではないでしょうか?
明治安田生命が11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで実施した調査で明らかになったことです。
これを聞いて、マッチングアプリに夢を感じた人もきっと少なくないはず。
なぜなら、日本には毎年約50万組以上の夫婦が誕生しており、その2割といえば10万組以上です。
- マッチングアプリ婚も完全に市民権を得た!
- こんなにも多くの夫婦がマッチングアプリで出会っているなら、自分も食い込めそう!
しかし、ちょっと待ってください!
5人に1人がマッチングアプリで結婚していることと、マッチングアプリが結婚しやすいツールかどうかは別問題です。
5人に1人というのは、結婚した人に占めるマッチングアプリ婚の割合であり、マッチングアプリを使った5人に1人が結婚できたという意味ではありません。
マッチングアプリで結婚できる確率は、実はもっと低いものなのです…。
利用率No1のマッチングアプリ「ペアーズ」
数あるマッチングアプリの中でも、日本で圧倒的なシェアを誇る利用率NO.1のアプリといえば、やはりペアーズ(Pairs)です。
参考)MMD研究所 2022年マッチングサービス・アプリの利用実態調査
2012年のリリース以降うなぎ登りで利用者を増やしており、2022年4月には累計会員数2000万人を突破しました。
おそらく、恋活・婚活中の人で知らない人はいないことでしょう。
まさしく日本で最も使われているマッチングアプリであり、その圧倒的なシェアから、婚活業界においても決してスルーできない存在となっています。
そんなマッチングアプリの代表格である「ペアーズ」の結婚確率が分かれば、自ずとマッチングアプリ全体の結婚確率も見えてくるというもの。
マッチングアプリ(ペアーズ)で結婚する確率
結論からいうと、ペアーズの成婚率は2.18%でした。
算出のプロセスについて説明していきます。
Pairs2020年カスタマーケアレポートによると、2020年に国内累計会員数が1000万人を突破、ペアーズで恋人ができた人は2020年3月時点で国内累計30万人以上になるそうです。
Pairs2021年カスタマーケアレポートでは、ペアーズで恋人ができた人は2021年3月時点で国内累計50万人以上と報告されています。
会員数(国内累計) | 恋人数(国内累計) | |
---|---|---|
2020年 | 1000万人突破 | 30万人以上(3月) |
2021年 | 不明 | 50万人以上(3月) |
なお、国内の会員数が1000万人を突破したのは、2020年のいつ頃かは明記されていません。
1月かもしれませんし、12月かもしれませんが、とにかくここで分かるのは、2020年中のどこかで1000万人を突破したということだけ。
一方で、翌年2021年の3月時点では、累計50万人以上のペアーズきっかけの恋人が生まれています。
少し粗い計算ですが、サービスリリースの2012年以降、ペアーズでは1000万人の会員と50万人の恋人が誕生したということになります。
50万人 ÷ 1000万人 = 5%
ペアーズで恋人ができる確率は、5%くらいのようです。
では、恋人になったカップルが結婚していく確率はどれくらいでしょうか?
これを知りたいところですが、ペアーズはあくまでマッチングがゴールのサービスです。
結婚相談所のように”成婚退会”という概念がありませんので、恋人となった二人のその後は把握できません。
そんな中でも、2018年度Pairs事業説明会でこのような発表がありました。
そのうち約49%は「結婚している」「結婚の予定がある」と答えている。
https://eure.jp/press/20180207/
これは、ペアーズで恋人ができたと回答して退会した人の1年後を追ったデータのようですが、内訳はこうです。
- 結婚している:21%
- 結婚の予定がある:28%
正直、だいぶ良過ぎるのではないかと思います。
そもそも、数万人規模の退会者”全員”がアンケートに応じるとも思えないのですが、このアンケートの回答者数は明示されていません。
アンケートの時期や対象・サンプル数など、あまりに不明瞭な点が多く、信頼するには少し心許ないデータだと感じました。
そこで、少し古いですが、2010年に三菱UFJリサーチ&コンサルティングにより報告されたデータを参考にしたいと思います。
こちらは、マッチングアプリではなく、結婚相談・結婚情報サービスに関する調査結果です。
https://www.service-js.jp/uploads/fckeditor/uid000003_201402251815517453e552.pdf
これを見ると、結婚相談・結婚情報サービスで
- 知り合った人と交際した人は47.7%
- 婚約・結婚まで至った人は20.8%
だということが分かります。
婚約・結婚まで至った人(20.8%)は、交際した人(47.7%)から輩出されているはずなので、
20.8% ÷ 47.7% = 0.4360… ≒ 43.6%
つまり、結婚相談・結婚情報サービスで恋人になった人が、婚約・結婚まで漕ぎつける確率は43.6%です。
ここでは、マッチングアプリで恋人になった人が婚約・結婚する確率を43.6%と仮定しましょう。
なお、一般的には、恋活も婚活もごた混ぜのマッチングアプリより、結婚直結型の結婚相談所の方が、恋人から結婚に進展する確率は高いもの。
そういう意味では、43.6%をマッチングアプリに当てはめること自体、かなり甘く見積もっているといえます。
ここまでの数字をまとめると、
ペアーズで恋人ができる確率は「5%」
そして、その恋人と結婚・婚約する確率は、かなり甘く見積もって「43.6%」
もうこれで、マッチングアプリの結婚確率が出せますね。
5% × 43.6% = 2.18%
マッチングアプリ「ペアーズ」で結婚できる確率は、甘く見積もっても2.18%だということになりました。
5人に1人の割合=10万組以上ものカップルがマッチングアプリで結婚しているとすれば、それはそもそもの利用者数が膨大だからにすぎません。
あなたがマッチングアプリで結婚できる確率はたったの2.18%、かなりの狭き門なのです。
結婚相談所IBJの結婚確率は10%超え
一方、IBJの結婚相談所の結婚確率(成婚率)はどうなっているでしょう?
できるだけマッチングアプリと同じ出し方になるように、以下の数字を用意しました。
2021年実績 | |
---|---|
IBJ会員数 | 75,191名(12月時点) |
IBJ内部成婚 | 10,803名 |
累計数(マッチングアプリ)と年間数(結婚相談所)という違いはありますが、「会員数に対する、結婚した人の割合」という意味では、算出ロジックは近しいといえます。
10,803名 ÷ 75,191名 = 0.1436… ≒ 14.36%
IBJの結婚相談所の結婚確率は、14.36%となりました。
実にマッチングアプリ(2.18%)の6.5倍です。
まとめ)マッチングアプリと結婚相談所
ここまででお分かりの通り、数で見るならマッチングアプリですが、率で見るなら結婚相談所です。
マッチングアプリよりも結婚相談所の方が6.5倍も結婚できる確率が高くなる。
本気で結婚したい人ほど結婚相談所に行くべきでしょう。
とはいえ、マッチングアプリを全否定するわけではありません。
マッチングアプリは、料金も安く(男性が月数千円/女性は多くが無料)、ルールにも縛られずに、出会った二人だけで楽しめるものです。
以下のような人であれば、むしろマッチングアプリの方が合っているといえるでしょう。
- 結婚を急いではいない
- 恋人として2〜3年過ごしたい
- もし失敗しても年齢的にまだ取り返しがつく(20代〜30代前半)
- 異性との付き合いは得意(コミュ力や見切り力など)
- 相手のスペックに大きなこだわりがない
一方で、プロフィール詐称や急な音信不通、白黒つかない出会い・交際にストレスを感じたり、ズルズルと時間を取られるリスクもあるのがマッチングアプリ。
以下のような人は、多少お金が高くついても結婚相談所を利用することをオススメします。
- なるべく早期に結婚したい
- 失敗している余裕がない年齢(35歳以上)
- 異性に不慣れか受け身がち
- 第三者の手助けを必要とする
- ある程度はスペックも気にする
婚活では、お金より時間の方が貴重。このことを踏まえて、正しい婚活を選びましょう!