アネマリ結婚相談所の宮﨑なおです。
最新のIBJ成婚白書(2021年度版)から、成婚の秘訣を探るシリーズ。
前回は、年齢別の成婚までに要する申込数/申受数・お見合い回数を、在籍期間と絡めながらみました。
今回は、みんな気になる「年齢別・成婚相手のとの年齢差」にフォーカスします。

子どもが欲しいから35歳までの女性希望!

う〜ん、できれば同い年。年下でもOK!

婚活YouTubeで「アラフォー女は10歳上でも贅沢いうな!」って観たけど本当?

IBJ成婚者の実績はどうなっているでしょう?


成婚白書に出てくる、平均・中央・最頻の各代表値の意味・特性は以下の通り。
いずれもデータ全体の特徴を表す値ですが、それぞれに得意・不得意があります。
【平均値】
すべての数値を足して、数値の個数で割ったもの
・メリット:すべての値が反映される
・デメリット:極端な値があった場合に大きく影響を受ける
【中央値】
数値を小さい方から並べた時に真ん中に来るもの
・メリット:極端な値の影響を受けづらい
・デメリット:データ全体の変化や比較には向かないこともある
【最頻値】
一番個数が多いもの
・メリット:極端な値の影響を受けづらい
・デメリット:個数が少ない場合は使えない。区間の幅によって結果が変わることもある
参考:https://math.nakaken88.com/textbook/basic-mean-median-mode/
【年齢別】成婚相手の年齢
成婚白書より、IBJ成婚者の年齢別のお相手年齢をグラフにしてみました。
「○歳の自分は何歳くらいのお相手と結婚できそうか?」の一つの参考にして頂ければと思います。
横軸は男性の年齢、縦軸は成婚相手(女性)の年齢です。


40〜44歳男性の結婚相手はだいたい37歳前後なのか
男性は、自分年齢が上がるとともにお相手女性の年齢も上がる中、常に自分よりも年下の女性と成婚することが分かります。※20代男性はまた異なります。
ちょっとおもしろいのは、平均値も中央値も最頻値もほぼ等しいという点。これまでみてきた在籍期間や申込数・申受数やお見合い回数のグラフにはなかった特徴です。
ここから推測するに、お相手年齢のデータ(縦軸;人数、横軸;お相手年齢)は正規分布に近い形をしているのではないかと思います。
横軸は女性の年齢、縦軸は成婚相手(男性)の年齢です。


35〜39歳女性は、40歳前後の男性と結婚するんですね
自分年齢に連動してお相手年齢も上がっていくのは男性同様ですが、女性の場合は、その中で常に自分よりも年上の男性と成婚しています。
そして、女性の場合も、男性のグラフと同様、平均値も中央値も最頻値もほぼ等しいのが特徴です。おそらくデータは正規分布に近いでしょう。

あの…相手が40歳男性といっても、39歳女性にとっての40歳と、35歳女性にとっての40歳では年の差も違ってきますよね
そうですね。自分の年齢は5歳刻みで表されるのに、成婚相手の年齢は1歳刻みなので、少し掴みづらいかもしれません。
ということで、次に「年齢差」という指標で詳しくみてみましょう。
【年齢別】成婚相手との平均的な年齢差
成婚白書によると、年齢別の成婚相手との年齢差は以下のようになっています。
算出方法は[自分年齢−お相手年齢]なので、プラスだと相手が年下、マイナスだと相手が年上となります。
年齢 | 平均 | 中央 | 最頻 |
---|---|---|---|
〜24 | -0.8 | -1.0 | -2.0 |
25〜29 | -0.1 | 0.0 | 0.0 |
30〜34 | 1.8 | 2.0 | 0.0 |
35〜39 | 3.3 | 3.0 | 4.0 |
40〜44 | 4.7 | 5.0 | 4.0 |
45〜49 | 6.0 | 6.0 | 7.0 |
50〜54 | 6.7 | 7.0 | 7.0 |
55〜59 | 6.4 | 6.0 | 3.0 |
60〜 | 9.0 | 8.0 | 5.0 |
年齢 | 平均 | 中央 | 最頻 |
---|---|---|---|
〜24 | -8.0 | -7.0 | -6.0 |
25〜29 | -4.1 | -4.0 | -3.0 |
30〜34 | -3.4 | -3.0 | -4.0 |
35〜39 | -4.0 | -4.0 | -4.0 |
40〜44 | -4.0 | -4.0 | -4.0 |
45〜49 | -3.6 | -3.0 | 0.0 |
50〜54 | -3.5 | -3.0 | -4.0 |
55〜59 | -2.7 | -2.0 | -1.0 |
60〜 | -4.2 | -5.0 | -5.0 |
男性の表にはプラスが多く(=年下女性との結婚が多い)、女性の表にはマイナスが多い(=年上男性との結婚が多い)ことが鮮明ですね。
ここでは、平均値をグラフにしてみました。


44歳の僕の場合は、4.7歳年下の女性(39歳)との結婚が平均的か

39歳の私だと、4歳年上の男性(43歳)と結婚することが多いのね
男性は年下女性と、女性は年上男性と成婚しやすいことに加えて、年代によって成婚相手との年の開き方が変わっていくことが分かります。
男性は、若い世代ほどお相手女性との年齢差は少なく、特に20代であれば同年齢〜年上女性との成婚も普通。
しかし、年齢が高くなるにつれてそうでもなくなり、自分よりも若くて、より年の離れた女性を選ぶ傾向が顕著になります。

男性は何歳になっても若い女性を好みがちってことかな笑
子どもを希望するがゆえに、お相手女性に求める年齢が限定的になりがちということも一つあると思います。
冒頭の吹き出しに答えるなら、40代の男性が当たり前に10歳近く年下の女性を望むのには少々無理がありそうです。
40代男性であれば5-6歳年下の女性と成婚するのが平均的だと、データが物語っています。
一方、女性はどちらかというと男性とは逆パターン。
若いうちは年齢差のある年上男性と成婚していますが、自分の年齢が上がると比較的同年代男性を選んでいることがうかがえます。※男性に比べて変化の仕方は緩やか。

若い頃は10歳年上の男性も素敵に思えたけど、今は…
若い頃と自分が歳を取ってからでは、同じ年上男性でも見え方が違ってきますね。
また、IBJで特に20代前半の女性が年の差婚をしやすいのには、相談所に同年代男性が極端に少ないことも関係しているかもしれません。
冒頭の吹き出しに答えるなら、アラフォー女性が当たり前に年下や同年齢の男性を望むのは厳しいものがありますが、一方で、望まずして5歳も10歳も年上の男性を選ばないと結婚できない状況でもなさそうです。
みなさん、平均的には3-4歳差の年上男性と成婚していかれることをデータが物語っています。
相談所で年齢的な格差婚が起きにくい理由
データを見てもなお、以下のように感じる人は少なくないのではないでしょうか?

会社の同期、一回り下の女性と普通に出会って結婚してたよなぁ

私の友達、アラフォーで同級生や年下と普通に結婚しましたよ?
これは、婚活初心者が抱きやすい素朴な疑問です。
ちなみに馴れ初め、聞きましたか?

う、社内恋愛だったなぁ

大学からの友人だったり、趣味のコミュニティとか
まず、婚活市場とそれ以外の場所での出会い方の違いを理解しましょう。
婚活市場 | それ以外 | |
---|---|---|
(例) | 結婚相談所、結婚情報サービス、婚活アプリ | 職場や学校での出会い、知人の紹介等 |
先行判断 | スペック/条件 | フィーリング |
比較対象 | 多い | 少ない |
判断時期 | 出会う前 | 出会った後 |
奇跡 | × | △ |
結婚相談所
婚活市場は、その構造上、どうしても年齢や容姿、学歴や年収といったスペックや条件での判断が先行しやすい場所です。
しかも、比較対象も多いです。
それはつまり、出会う前にスペックで判断(足切り)されてしまうということ。
男性がみるスペック:女性の容姿・年齢メイン
女性がみるスペック:男性の年収や職業・学歴、そして年齢
女性であれば、年齢・容姿で普段以上にシビアに判断されてしまいます。
男性であれば、年収や職業・学歴、年齢など細かく幅広く査定されてしまいます。
大学受験に例えるなら、自分の偏差値に見合った大学に合格していくイメージ。大どんでん返しは起こりにくい。
それ以外
一方、婚活市場外での出会い(世間では普通の出会い、自然な出会いといわれるもの)では、すでに知っている安心感やフィーリングなど、スペック以外のものが先行します。
婚活市場のように膨大なデータベース内で比較検討されることもなければ、そもそも判断される前に出会っている状態です。
付け加えるなら、長い付き合い期間を経ることも多く、スペック以外の部分で勝負する余地も多くなります。
大学受験に例えるなら、模試E判定の大学に受かることもなきにしもあらず。またAO入試で希望大学に食い込めることも。
40歳を超えた男性が一回り以上年下の女性と結婚することや、アラフォー女性が年下や同年齢の男性と結婚することは、婚活市場では奇跡的といえます。
結婚相談所で皆無というわけではありませんが、そこには相当秀でたスペック(+人柄)が求められ、全体的にみれば少ないのが現実。
じゃあ、婚活市場の外へ行けば叶うのか?
確かにその方が少し有利かもしれません。でも、ほんの少し有利というだけです。
男性が求めるもの、女性が求めるものは、どこに行っても大きくは変わりません。どっちで戦っても、簡単ではありません。
あなたの身の回りにいる奇跡的な結婚を叶えた人とは、(多くの場合は婚活市場の外で)出会いと運に恵まれた人。
40歳を超えた男性が一回り以上年下の女性と結婚することや、アラフォー女性が年下や同年齢の男性と結婚することは当たり前じゃない。
何歳のお相手を望むかは個人の自由ですが、男女の希望年齢の違いや過去の実績を無視して婚活を進めても、お相手とはずっと平行線のまま交わることはないでしょう。
年だけ重ねてしまうことのないよう、婚活には知識と戦略を持って取り組むことが必要といえます。
参考)一般的な夫婦の年齢差との比較
さいごに、世間一般では何歳差で結婚するものなのか、確認しておきますね。
以下は、厚生労働省による「平均婚姻年齢及び年齢差」のデータです。

「婚姻に関する統計」の概況
これをみると、直近年次に結婚した初婚・再婚含めたカップルの年齢差は2.2歳差(男性が年上)です。※初婚同士なら年齢差はさらに縮まり1.7歳となります。
そして、過去に遡ってもこの年齢差はそう大きくは変わらず、ほぼ横ばい。
少し意外に感じられるかもしれませんが、昔も今も結婚するカップルの年齢差のスタンダードは2〜3歳差なんですよね。
比較のため、厚生労働省のデータにできるだけ合わせる形でIBJの成婚カップルの年齢差をみてみます。
IBJ成婚白書で年齢別に出ていた「成婚相手との年齢差(平均値)」を、年齢層ごとの人数の違いに合わせて重みづけをし、全年齢をならした年齢差を割り出しました(これを加重平均といいます)。
年齢 | 平均 | 割合 |
---|---|---|
〜24 | -0.8 | 0.1% |
25〜29 | -0.1 | 6.5% |
30〜34 | 1.8 | 22.5% |
35〜39 | 3.3 | 27.3% |
40〜44 | 4.7 | 19.2% |
45〜49 | 6.0 | 13.1% |
50〜54 | 6.7 | 6.3% |
55〜59 | 6.4 | 2.7% |
60〜 | 9.0 | 2.2% |
加重平均 | 3.8歳 | – |
年齢 | 平均 | 割合 |
---|---|---|
〜24 | -8.0 | 1.0% |
25〜29 | -4.1 | 15.3% |
30〜34 | -3.4 | 31.6% |
35〜39 | -4.0 | 28.3% |
40〜44 | -4.0 | 13.1% |
45〜49 | -3.6 | 5.8% |
50〜54 | -3.5 | 2.8% |
55〜59 | -2.7 | 1.4% |
60〜 | -4.2 | 0.8% |
加重平均 | -3.8歳 | – |
IBJの結婚相談所で成婚するカップルの年齢差は、初婚・再婚含めて3.8歳差(男性が年上)。
世間一般と結婚相談所では結婚年齢や構成比に違いもあるので、一概には言えませんが、相談所で結婚する夫婦の方が年齢差が少し大きいようです。

以上、相談所で婚活する上で非常に大事な「年齢差」についてのお話でした。
次は、これまたみんな気になる!年齢と成婚のしやすさ(しにくさ)をみていきます。